ランドセルの重さ…
平均はどれくらい?注意することって??
*************************************************
ランドセルの仕様の1つである「 総重量 」。この重さを左右するのはランドセルの素材です。一般的に軽さはクラリーノ(人工皮革)<牛革<馬革(コードバン)の順で、軽いクラリーノ(人工皮革)なら790g~重い馬革(コードバン)なら約~1,600gとその差は倍近く開きがあります。結果、平均的な重さは1,000g前後といえるでしょうか?
単純に考え、背負う鞄(ランドセル)が軽いことに越したことがありません。が…
わたしはランドセルの 「 重さ 」 は
選ぶうえで重要な要素と考えていません。
その理由は、以下のとおりです。
- ランドセルの実際の重さ以上に、( 軽い! )と感じる体感を構造から感じることができる(ある程度のランドセル造りの実績があるブランドの場合)
- 親の時代では1,600㎏以上のランドセルが主流だった
- ランドセルに収納する中身の内容により、ランドセル全体の重さは適宜変動する(本1冊で200g程度である)
- ランドセルを背負う時間は、通学時間のみに限られる
- ある程度の重さは安定感につながり、また素材間による差異は丈夫さ(クラリーノ<牛革<馬革)にも比例する(一見デメリットに感じる重さは、6年の間のメリットにもなりうる)
上記の意見は、ランドセル売り場で実際にさまざまなブランドのランドセルを、背負った経験からまとめました(ランドセルは小学6年生の体型、つまり大人でも背負えるので、親自身が背負って体感することができます!)。中でも体感を意識してつくられているフィットちゃんランドセルの軽さ、背負い心地は快適で驚かされました。
しかし以下のようなケースでは、軽ければ軽いことに越したことはありません。
- こども自身のからだがちいさく、体力に不安を感じる
- 小学校までの距離があり、長い時間ランドセルを背負うことになる
成長に伴い体力も増加してゆくのですが、「1.」のケースは就学終了時まで小柄なお子さんが多く、軽量化が得意なフィットちゃんランドセルや山岳リュックの構造からヒントを得て開発されたハネッセルがお勧めです。また「2.」のケースでは交通機関を利用する場合は装着のしやすさ、徒歩など長時間密着しているケースでは夏場の蒸れ対策を検討するとより快適に通学することができます。
ランドセルの重さは必要以上に気にする必要はないと考えますが、体型が小柄なお子さん、通学時間が長いケースでは軽いことに越したことはありません。しかし軽量タイプ+チェスト付属は注意ください。このタイプはチェストベルトをしないと、重心が後ろに引っ張られる、ということです。体力に自信のないお子さんにはお勧めできません。
勉強に力をいれた学校へ、時間をかけて通学するお母さんから「 周りが本革製が多くって… 」と相談を受けますが、このようなケースでは本革製品で軽量化を実現している鞄工房山本さんをお勧めしています。